サンタ娘
Present

「クリスマスプレゼント、何がいい?」
彼女にそう聞かれたのは3日前。
「じゃあ、思いっきり色っぽいカッコで僕を誘惑してくれよ」
半分冗談で、少しだけ期待まじりに言ってみた。
「僕の理性なんか、あっという間にふっとんじゃうくらいのカッコがいいな。
たまにはそういうのも、悪くないだろ?」
よくいえば大人しい、いまだにお堅いところが抜けない彼女。
いやらしい冗談ひとつで眉をひそめる彼女を、
ちょっと困らせてみたいという気持ちもあったのだ。


今、僕の目の前にいるのは、プレゼントを運ぶサンタどころか
自身がプレゼントだとでもいいたげに微笑む彼女。
「コートが脱げない理由がわかった?」
おどろいて口も聞けないまま釘付けになってる僕に
彼女はいたずらっぽくウィンクしてみせた。
上気した頬のあたりにいつもの彼女が見え隠れしている。
僕の予想をはるかに超えた、裸より扇情的な姿を見てると、
欲望で思考が焼ききれてしまいそうだった。
「ねえ……。下着、なんにもつけてないのよ」
心なしか潤んだ瞳。
小さな声でそう囁くと、彼女は組んでいたその脚をほどいた。