おおきなてが、あたまをなでてくれる。
なでなで、だいすき。
きもちよくて、のどがしぜんにごろごろとおとをたてる。
うれしくて、しあわせで、それだけじゃなんだかたりないようなきがしたから、なでてくれてるてにかおをこすりつけた。
「ん？　……よしよし」
なんだか、にがわらい？してるみたい。どうしてかな。
でも、いいや。
おひざでいっぱい、なでなでしてくれるから、きょうはねこぱんち、しないであげるね。
いっつもこうして、なでなでしててくれたらいいのになぁ。
となりでみどりちゃんも　きもちいいねってわらってた。

おにいちゃんのおひざでみるちゃんのけづくろいをしてあげたら、おにいちゃんがぼくとみるちゃんのあたまを、「よしよし」となでてくれました。
きもちいいね、ってみるちゃんにいったら、みるちゃんにこにことすごくうれしそう。
おにいちゃんのてはおかあさんのおなかにおかおくっつけてるみたいに、あったかくてきもちいいの。
だからぼく、おもいだしててをにぎにぎしちゃう。
ずっとずっとまえ、おっぱいのんでるときは、いつもこうしてたんだよ。
「お、みどりはこんな癖あったのか。子猫みたいだなぁ」
あれれ。
おとーさんのこえだ。
いつのまにかえってきたんだろう。
おかえりなさい、ってしっぽをふってごあいさつ。
「みどりは等のことを母猫だと思ってるんだな」
おとーさんのてが、ぼくのあたまをふわり、となでてくれました。
「……うれしくない」
おにいちゃんはしかめっつら。
ああ、みるちゃんたら、みみをぴくぴくして、ききみみたててるぅ。
おにいちゃん、ねこぱんちにきをつけてね。