年上の恋人 |
【 後 編 】
「ん……」 綾香さんのピンク色に濡れた舌先が、俺のはりつめた部分をゆっくりと舐めあげていった。根本から、血管がうきでた胴をなぞり、くびれた部分をなぞられたら自然に溜息が漏れてしまう。俺の体がこわばってしまったのに気づいてか、熱くぬめった柔らかい舌はさぐるようにそのくびれをねぶる。 裸になった俺の股間に、綾香さんがきれいな体をさらしてひざまづいていた。 そのイヤらしい口元の動きを目で追い、次第に息が浅くなっていくとろんとした表情の綾香さんをみていると、こみあげてくる興奮を自分自身で持て余してしまう。 「………おいしい? 綾香さん…」 声がかすれてしまうのはどうしようもない。でも、丹念に舐め回していることを揶揄されたせいか、綾香さんの伏せた頬がふっと赤らみ、舌の動きがゆるんだ。 「綾香さんはこれ、大好きだもんね? だからいっぱい舐めて、味わいたいんだね? いいよ、綾香さんがしたいだけ、好きなだけ舐めて…」 舌を懸命に動かしながら、恥ずかしそうに、小さく首を横にふる。でもその腰が、いやらしくうねるのを俺は見逃さなかった。俺の言葉が綾香さんを辱めれば辱めるほど、彼女の腰の奥が熱く溶けてしまうことを知っている。 やがて俺のそれが綾香さんの口の中に隠れ、同時に溶けるかと思うような気持ち良さが腰の後ろを走った。 「う……っ……いいよ、綾香さん……気持ちいいよ」 舌と粘膜が容赦なくはりつめた部分を擦りたてて快楽を呼び起こす。 「ん……く………」 できるだけ奥へ俺のを導いているせいか、時折苦しそうに眉を寄せている。それでも、俺がかすれた声で呻くたびに、いっそういやらしく舌を強張ったものに絡みつかせる。 「ふ……ぅ……ん………」 だんだん虚ろになってきた瞳で、綾香さん自身も感じていることがわかった。激しく頭を振りながら、高くあげた尻を絶え間なく揺らしている。実際に交わっているかの様なその動きと、下半身から突き上げてくる快感で、思考が焼ききれそうになる。 「綾香さん、お尻揺らしてどうしたの? なんにも触ってないのに気持ちいいの?」 少しでも気をそらすために、俺は綾香さんの豊かな乳房に手を伸ばした。 「俺の口でしてるだけで、感じてるんだ? えっちだね、綾香さんは……もう、そこびしょびしょになってるんじゃない?」 「んんっ……」 その言葉で一度は動きをとめたが、いくらもたたないうちに、小さく腰が動いてしまう。恥ずかしさのためか、ずっと緩やかになった舌の動きのおかげでギリギリまで追い上げられていた快楽の淵を、なんとか踏みとどまることができた。 初めてからまだ幾度も経験がないにもかかわらず、綾香さんはしっかりと俺の快楽のツボを覚え込んでしまっている。これも愛情のなせる技かな。 「我慢しなくていいよ。感じてる、イヤらしい綾香さんをもっと見せてよ」 「……神君のいじわるぅ」 顔をあげて、綾香さんは真っ赤になったまま俺を睨んだ。でも、そんなのちっとも効果ない。 「イジワルじゃないよ? ホントのことだろ?」 「……ちがうもん……」 「綾香さんが俺の舐めるのスキで、舐めながら感じちゃって、んで、いやらしくお尻ふってたのは、ホントだよね?」 「………………」 ふい、と瞳をそらした隙をついて、俺は股間に顔を伏せていた綾香さんを、そのまま後ろに押し倒した。 「あ!」 覆いかぶさって唇を塞ぐと、待ちかねたように綾香さんの腕が首にからみつき、柔らかい舌がすべりこんできた。 「ん………」 口をふさいだまま、力なく開かれた足を大きく割り開く。そして、その間の濡れた花を反り返った俺のモノの全長で、なぞるように擦りあげてやった。いわゆる素股というやつだ。ぱんぱんに硬くなった俺のモノが、あふれた蜜にまみれてぴちゃぴちゃと音を立てていた。 「ふぅん! ん!」 甘い声が俺の口の中に吸い込まれていく。 「んぅ! んん!」 熱くぬめったスリットをかき分けるように俺のが行き来するたび、押しつけてくるように浮き上がる腰が彼女の陶酔を物語っていた。 「っ………綾香さん、すごい、びしょびしょだね……」 キスから解放して囁くと、綾香さんはその濡れた唇から、甘い甘い声をこぼれさせた。 「あぁ! んん! くぅ…ん!」 長い髪を枕の上で乱れさせて、快感に溺れている綾香さんはものすごく可愛かった。 「まだ、俺の入ってないよ? でも、すごい気持ちよさそうだから、このままいっちゃおうか?」 「や…っ! そんなのいや……あぁっ!」 くんにゅりと柔らかく蕩けた綾香さんの熱い花と、俺の裏側が擦れあうたび、快楽があふれだして綾香さんを鳴かせた。 「いやなの…? じゃあどうしてほしい?」 擦り上げる動きをそのままに尋ねると、恥ずかしそうに俺を見上げていやいやをする。 「いわないと、ずっと、このままだよ……ほら……」 くちゅくちゅとイヤらしい音を立てて、綾香さんのびしょぬれのソコを何度も擦りあげる。俺のも綾香さんからあふれている蜜にまみれてぬめぬめと光って、ものすごくイヤらしい光景だ。丸くはりつめたピンク色の先が襞の合わせ目にある小さな突起部分を押し上げるように擦るたび、はじかれるように甘い声があがる。 「きゃぅっ! あ! あんっ! じんくぅん……っ! だめぇ……」 だめ、と鳴きながら綾香さんは俺の動きにあわせて、一生懸命腰を動かしていた。言ってることとやってることが違ってる。でも、すごくカワイイ。気持ちいいことに弱くて、ちっともがまんが出来ない綾香さん。 「だめなの? こんなにえっちにお尻ふって、俺のにこすりつけてるのに、なにがだめなの?」 「やっ! 言わないで……っ! ぅん……っ……う……あぁ……」 気持ちよさそうに眉をよせて、顔を真っ赤にして感じている綾香さんをみていたら俺もとうてい我慢できそうに無かった。 「かわいいよ、綾香さん……綾香さんを全部俺のものにしたい……」 ついポロリと、そんな本音を漏らしてしまう。いつもいつも綾香さんの前では大人ぶっている癖に、こんなときにこんな子供じみた事を言ってしまうなんて 慌てる俺の気持ちも知らず、綾香さんは熱に煙った瞳を薄く開いて、甘く途切れた声で俺にとどめを刺した。 「おねがぃ…欲しいのぉ……。……全部、じんくんのものにして……」 そんなことをいって腰を浮かせたりするもんだから。 くにゅ、と俺の先が綾香さんのほどけた花びらの間に食い込んだ。 そこが誘うようにひくひくと震えてるのを感じた瞬間、俺は腰をそのままぐい、と前に突き出していた。 「ああああぁ………っ!!」 ひときわ甲高い綾香さんの声とともに、俺は綾香さんの蕩けた内部に堅くそそり立ったものを埋めていった。充血してきついくらいのそこを俺の先がぐいぐいと押し広げていく。いや、いやらしくうねる襞に引きずり込まれていったのか、もうどちらかわからない。ぬるぬると蕩けた綾香さんの中は一番奥まで押し上げた俺に遠慮会釈なくからみついてくる。その熱さと気持ちよさに脳髄まで溶けてしまいそうになる。 「じんくぅん……あぁ……っ!」 いっぱいまで満たしたまま動かないでいるのに、綾香さんはもう気持ちよくてたまらない、という表情でいやいやと頭を振っている。その動きにあわせてじくじくと捏ねられるのがやけに刺激的で、自然と腰が動き出してしまった。 「綾香さんの中……すごいやらしい……からみついてくるよ」 動きにあわせて甘ったるい声を漏らしている綾香さんの耳元に囁くと、それだけでそこがきゅぅっと締まってしまう。 「ほら…今きゅってなった……言われて気持ちいいんだ?」 絡み付いてくる襞を楽しむようにゆっくりと深い抜き差しをくりかえす。 綾香さんの真赤になった襞の間から俺の赤黒いものがぬらぬらと姿をあらわしてはまたそこにもぐりこんでいく。ぬちゅ、くちゅ、といやらしい音が部屋中に響いて、その様子を逐一教えてあげると綾香さんはきつく目を閉じて、激しく恥らう様子を見せた。 「や……そんなこと、言わないで……んんっ……」 「だって……綾香さんがあんまり濡れてるからだよ。どうやって動かしても、動くたびに……ほら…こんな風にいやらしい音が………ね?」 腰を打ちつけるたびに響く淫音。俺の声に反応して締まる綾香さんのそこに俺は陶然としてしまう。こんなに可愛い女の子、絶対他になんていやしない。 「綾香さん……好きだよ……」 うっすらと開いているピンク色の唇を奪って、そのまま声を閉じ込めてしまう。ぐい、ぐい、と綾香さんの奥にねじこむたび、口の中に綾香さんの嬌声が響き渡る。ちょっと意地悪して 奥から退いて浅めに突いてやると、綾香さんはじれったそうに腰をうねらせて、俺の腕に爪を立てる。誘うように締め上げる花の感触を堪能しながら、もっと焦らすように浅い動きをくり返す。やがて、ためらいがちに上目づかいで 「ねぇ……もっと、奥まで、してぇ……」 と可愛いおねだりをしてくる。 「綾香さんってば、やらしー」 ちがうもん…と言いながら腰をくねらせるその仕草がかわいくて、笑いながらそのまま一気に奥まで貫いてしまう。悲鳴にも似た声をあげながら気持ちよさにゆがんだ綾香さんの表情に、俺のそれはもっと堅さと大きさを増していく。 からみつくそこから俺のを引き出し、またねじ込んでいく。単純極まりない行為なのに、俺も綾香さんもこの気持ちいい動きをやめる気になんてなれない。数え切れないくらい綾香さんを突き刺し、綾香さんに締め上げられているうちにもう繋がっているそこ以外のことは何もわからなくなってくる。 ほどけた唇から絶え間なく漏れる綾香さんのすすりなくような声が、体の中を駆けめぐる快楽の激しさを俺に教えた。 「あ、あぁ、あ、だめ、じんくんっ……う、くぅん、ぅ……っ」 せつなそうな、こんな声で呼ばれて感じない男はいない。そして、ひっきりなしに俺を締め上げては緩み、また締め上げる動きで、綾香さんもそろそろ限界が近くなってしまっていることがわかった。 「まだだめだよ、綾香さん……もう少し我慢して……ね?」 奥まで押し込んだとこで一度動きをとめて、すこし落ち着くまで待つつもりで綾香さんをきつく抱きしめた。と、それは結果的に、綾香さんを追い込むことになってしまった。 「あ、あああぁ…………っ!!」 俺をしっかりとくわえ込んだ腰ががくがくと勝手に跳ね上がり、腕の中で激しく身をのけぞらせて綾香さんはイってしまった。 「…あ……はぁ……あ……じんくぅ……ん……」 息があがってしまってまともに声も出せないまま、綾香さんは薄く目を開いて目の前にいる俺を探した。 力の入らない指先が動いて、俺の手に重なる。 その瞬間、どうしようもない愛しさと、めちゃくちゃにしたいという両極端の欲望が瞬時に俺を貫いた。 「綾香さん、ごめん……っ!」 綾香さんをきつく抱きしめたまま、俺は再び激しく動き出してしまった。 「あ…あ! じんくん……っ!」 まだいったばかりでキツイはずなのに、綾香さんのそこは俺を柔らかく受け止めてくれる。愛しくて愛しくて、こんなにも愛しくてたまらないのに、俺は綾香さんをめちゃくちゃに壊してしてしまいたかった。綾香さんが壊れてしまうまで貫いて、その白い体中を犯して、全てを俺一色に、俺だけに染めあげてしまいたかった。 思いのたけをぶつけた激しい突きに、綾香さんはもう揺さぶられるままにまた、声を漏らしている。苦しいのか、感じているのかはもうわからない。目を閉じて受け止めている上気した顔から、それを読み取るだけの余裕はもう俺には無かった。 「綾香さん……あやかさん……っ!」 ふいにきつくうごめき始めたそこを無理やり押し広げるように突き刺す。 「あぁんっ!」 紛えようも無い綾香さんの快楽の声に、俺の意識はようやく引き戻された。でも、腰はもう止まらない。目前までせまった絶頂にむけて快楽をむさぼる獣の動きをひたすら繰り返してしまう。そして。 「じんくん……じんくん…っ! ああ…だめ……またきちゃう……! いっちゃうっ…!」 綾香さんのその甘い悲鳴が、俺の我慢を再び無に返した。必死で引いていた手綱がはじけ、痛いくらいに締めつけてくる綾香さんの奥を半ば無理やりかきまわした。 「あ! あ! ああああ…………っ!!」 綾香さんが高い高い声で叫ぶのと同時に 「綾香さん…………っ イク…………っ!」 その奥にきつくきつく自分をくいこませて、俺は全てを解き放った。びくびくと震えながらそれは二度、三度と綾香さんの奥に熱いものをふりかける。気持ちよさに腰が抜けそうになりながら、俺は最後の一滴まで、綾香さんの花に注いだ。 「はー……」 脱力してしまった体を綾香さんにあずけると、綾香さんはまだ息もととのわないのに、くぅん、と鼻をならして頬をすりよせてきた。その頬にちゅ、とキスをふらせて、重たい体をなんとか少し横にずらそうとする。と、 「ね、もうちょっと、このままでいて…」 「うん? 重いだろ?」 「ううん、いいの」 そうしてぎゅーっとしがみついてきた。 あー、ちくしょー、かわいいぞ。俺も思いっきりきつく抱き返して、頬や顎にわざと音を立ててキスを降らせた。綾香さんはこうしてあげると、いつもくすぐったそうに首をすくめて、でもすごく嬉しそうにくすくす笑い声をあげるのだ。 「……ん??」 そして、そこでようやく気づいた事実に俺は真っ青になった。 「……あ……あーーーーー!」 「ど、どうしたの? 神君」 俺の胸に顔をすりよせてごろごろ言ってた綾香さんが、驚いて目を白黒させた。 「ごめん、俺、中出ししちゃった」 気づくのが遅い、とか言うな。 慌てて中から引き抜くと、自分とすごいことになっている綾香さんをティッシュで丁寧に拭いてあげた。 いつもは途中でちゃんとゴムをつけてるから、こんな風にまだピンクに腫れ上がってるそこからねっとりと白い俺のが流れてるのを見るのなんて、はっきり言って初めてだ。すごくやらしい光景なんだけど、でも、今はそんなこと言ってる場合じゃない。 綾香さんを大事にしたいと思ってるのに、わざわざこんな危険にさらすようなマネをしてたんじゃ世話ないよな。 もし、万が一できちゃったら。俺は一体どうするんだろう。何ができるんだろう。 俺はまだ16歳のガキで、たとえば綾香さんと結婚して責任をとることさえ許されてない。まあ、その前におねえにしばかれることは間違いないけど、でもそんなことはとりあえず、どうでもいい。 こういうときに思い知らされてしまう。 自分が2つも年下で、綾香さんを守る力なんて何も持ってないんだ、ってことを。 「あ……、あ…のね?」 もじもじと言いにくそうにしている綾香さんを抱きしめて、申し訳なさに何をいえばいいのか、俺は言葉を探した。 「神君? あのね、その……大丈夫、だよ? 私、こないだからピル飲みはじめたから……」 「え?」 「私生理が重くって……んで、そのお薬でね、ピルが出てるから……だから、大丈夫……なの」 なにがなんだか、よくわからないが。 まあピルが避妊薬だってことぐらいは、とりあえず知ってる。 「そっか。でも、ごめん」 妊娠の心配がなくなったとはいえ、俺が何も聞かずに綾香さんの中に出してしまったことには変わりない。いつもは途中でちゃんとつけてるのに、今日は全然ダメだった。まったく思い出しさえしなかった。つまりは、それくらい気持ちよかったってことなんだけど。 「それでね………」 自己嫌悪する俺に気づかずに、ぎゅ、と抱きついてきた綾香さんが胸元で、ぼそぼそっ、と何かをつぶやいた。 「ん? なに?」 耳をよせて、もう一度くりかえしてもらう。 綾香さんは、真赤になって、でもやけに魅力的な上目遣いでこんなことを言い出すもんだから。 「神君が、中でいってくれたのがわかってね………すごく嬉しかったの」 びくり、と一度はしぼみかけたそれが、思わず反応してしまう。 「あ……その……っ………ごめん」 みるみる元気になっていく一部始終を綾香さんに見られしまって、心ならずも俺まで赤くなってしまった。 反省してたはずだろう、俺! と叱咤してみても、なんというかカラダは正直すぎる。 綾香さんの肩口に顔をうめて、とりあえず顔を隠してみる。おまけに首筋にちゅっ、と唇を押し当てると、びくん、と反応するところがまた可愛いくて。 やばいよ、なんだか全然おさまらないじゃんか。 「あ」 「……うん? どうしたの? 綾香さん」 「ううん。神君のがね、流れてでてきた…」 うっとりとそんな笑顔でそんなこと言うなんて、絶対フェイントだと思う。 「ね、綾香さん」 かんじやすい耳元に唇を寄せて、俺はそっと囁いた。 「もっかい俺に、気持ちいいこと、教えてよ」 綾香さんは、きゅ、と元気になってしまった俺に触れて、恥ずかしそうに、答えた。 「………気持ちいいこと教えてくれるのは、神くんのほうでしょ」 すばやく時計をたしかめて、おねえが帰ってくるまでの残り時間を計算する。横の机の上で広げっぱなしの試験勉強のことは、終わってから考えることにして。 「もっと教えて欲しい?」 ごそごそとぎこちなく動きはじめた彼女の手に自分の手を重ねて、動き方を導いてあげる。 「えっち……」 言ってることとやってることの違う可愛い年上の恋人の唇をさっさとふさいで、俺は再戦のゴングを鳴らした。 <2001.6.20.UP>
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